読書のーと:辻村深月著『ぼくのメジャースプーン』
読書のーと:
『ぼくのメジャースプーン』
著者 辻村深月
あらすじ
「ぼく」は小学4年生。不思議な力を持っている。
忌まわしいあの事件が起きたのは、今から3ヵ月前。「ぼく」の小学校で飼っていたうさぎが、何者かによって殺された……。大好きだったうさぎたちの無残な死体を目撃してしまった「ぼく」の幼なじみ・ふみちゃんは、ショックのあまりに全ての感情を封じ込めたまま、今もなお登校拒否を続けている。笑わないあの子を助け出したい「ぼく」は、自分と同じ力を持つ「先生」のもとへと通い、うさぎ殺しの犯人に与える罰の重さを計り始める。「ぼく」が最後に選んだ答え、そして正義の行方とは!? (Amazonから引用)
この本を作るときに、
辻村さんの本にかける思い、労力、時間を
どれだけ注ぎ込んだのか想像すると、
気の遠くなるような思いがします。
「ぼく」とふみちゃんが持つ、
まっすぐの純粋さと素直さだからこそ
酌量の余地がない、ただシンプルな「悪」と
否応なく向かい合うことになる様に
目を伏せてしまいたくなりました。
だけどそれでいて目が離せず、
約500ページもある長い物語を
ほとんど一気に読んでしまいました。
あらすじにも書かれているように、
「ぼく」は不思議な力を持っているのですが、
ファンタジー作品だと思って読み進めたら、大間違いでした。
それより、人間の心という部分に深く入り込んでいって、
人間って結局何なんだろう?
「正しい」って?「愛」って?
と、哲学的な考えにまで、及ぶこととなりました。
かといって、堅苦しい話では全くないですよ笑
主人公「ぼく」、ふみちゃん、「ぼく」のお母さん、秋山先生、ふみちゃんのお母さん、、、。
全体が、やさしい愛でコーティングされてるお話だと思います。
自信をもってオススメする本です、本当に読んでほしい!
物語が長くてためらっている人も、
読み始めたらするする読めて、そんなに長くは感じないんじゃないかなあ。
ああ、もっと上手に
魅力を言語化できるようになりたい、、、(切実)
がんばらなきゃ〜〜!