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映画のーと『最高の人生のはじめ方』'The Magic of Belle Isle'

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映画『最高の人生のはじめ方』'The Magic of Belle Isle'

評価:★★★☆☆

 

あらすじ

作家モンテ・ワイルドホーン(モーガン・フリーマン)は、妻の死をきっかけに、創作活動をやめてしまい、酒浸りの毎日を過ごすようになった。そんな彼を心配し、甥ヘンリーが知人の家に連れて行き、そこでしばらく休むこととなる。隣の家に住む、母と三人姉妹の娘たちと触れ合ううちに、彼は創作意欲と人生への希望を取り戻していく。

 

感想

まずタイトル。〜〜のはじめかた。〜〜の方法。最高の〜〜。人生の〜〜。という型の邦題多すぎませんかね?

特にこの映画のタイトルは、海外映画の邦題にありがちなフレーズのオンパレードで、正直に言って、タイトルで興味が削がれてしまった。オリジナルの題名'The Magic of Belle Isle'のニュアンスも全く入っていないし。

 

そもそも、内容も最高の人生のはじめ方とはズレがあるように感じた。主人公のモンテは、妻の死まで、妻も執筆活動も、心から愛していたことは作品中何度も描かれており、少なくとも 、かつては「最高の人生」を送っていた人物だ。そのため、はじめ方というよりも、再スタートの方がどちらかというと、しっくりくる。

また、はじめ方というほど初めから荒ぶれてもいない。隣の家族にも初めから割とフレンドリーで優しいし、初対面の近所のおじさんにスピーチを頼まれれば、ぐちぐち言いながらも結局助けてあげる。つまり、何か劇的な変貌を遂げるわけでは決してなく、ゆるやかにゆったりと変化、というか、希望の範囲が少しずつ大きくなっていく印象。タイトルと内容とが合ってないのではと感じた、、。

 

続いて、役者モーガン・フリーマン。彼の出演作品を見るのは、実はそう多くなかったので、彼のしびれる魅力におどろいた。顔全体に刻まれたシミもシワも、魅力にしかなりませんね。長い長い歳月の中で形成された深み。うわ〜〜カッコいいなあああああ、と沁みました。

 

その他のキャスト陣も、キャラクター像がはっきりとしていてわかりやすく、魅力的だった。特に、母ヴァージニア・マドセン、次女エマ・フールマンが素敵だった。障害を持つ青年アッシュ・クリスチャンも、彼の存在のおかげで、ストーリーがより微笑ましくなったように思える。 冒頭では頑固で、人生に退屈していた主人公が、特に大きな事件もなく、割とすぐに心を開くことに少し違和感を覚えたが、実際は人が変わるきっかけなんて、ちっぽけで、簡単で、理屈なしに起こることなのかもしれない。これまであまり関わったことがないであろう子供や動物との何気ない触れ合いや、子供の無邪気な羨望の眼差し。そんな小さなことにこそ、エネルギーや希望を取り戻す鍵があるのかもしれないなと感じた。

 

退屈に感じるシーンもなくはなかったが、キャストの魅力と、なかなかいいセリフがあったので、星3つ。