りんりんの毎日のーと

気ままに書きます。

読書のーと:伊坂幸太郎著『オーデュボンの祈り』

 

こんばんは。

今回の読書のーとは、

伊坂幸太郎さん著『オーデュボンの祈り』。

 

f:id:Ringring:20170918214317p:plain

https://www.amazon.co.jp/オーデュボンの祈り-新潮文庫-伊坂-幸太郎/dp/4101250219

 

 

 

何を隠そう、

私は伊坂幸太郎さんの

自称熱狂的ファンでございます。

 

数ある作家さんの中でも別格なほどの、

あつ〜〜〜い視線を(勝手に)送り続けているお方なわけです。

 

思えば、本を読むことに夢中になること、

のめり込むことの、言葉では表しきれない、

静かな、だけど今にも噴火しそうなくらい熱く強い心の高揚を、

体感し、学んだのも、伊坂さん作品からでした。

ありがたや、、泣

 

その伊坂さん作品の中でも、

私的トップを走り続けるのが、

この本、『オーデュボンの祈り』です。

 

この本は、内容はとにかくぶっ飛んでる。

目覚めたら鎖国状態の、誰も知らない島にいたり、

そこには喋るカカシがいたり、

事実と逆のことしか話さない住民がいたり、、、。

だいぶ独特ですよねw

 

私は大抵、奇妙で独特な世界観のある本を読むと、

話に入るのに時間がかかり、苦労するタチなのですが、

この本はなぜか、すっと入っていけました。

 

それってきっと、

伊藤という島の外から来た主人公がいるんですけど、

彼が荻島の住民や環境の、妙な部分を代弁してくれるから、

話の中の世界と、現実の世界の橋渡し役となり、

ギャップがなくなるために、

特に大きな違和感なく入り込めるのかなあと思いました。

 

また、知らず知らずのうちに、

「よそ者」の伊藤と、同じく「よそ者」の、

読者としての自分が同化されていき、

伊藤の適応と合わせて、私も適応されていく、

そんな感じがしました。

 

それにしても、最高にクールなのが、

何気なくストーリーに挟まれていたエピソードの数々、

キャラクターが発するセリフの一言一言が、

最後にバア〜〜〜〜ッと、

見事なまでに回収されていくラストシーンの神業です。

 

ブラボーーーー!と、

スタンディングオベーションをしたくなるような

圧倒的な最後に感動と畏敬の念が、止まりません。

 

それとやっぱり、

外せないのが、キャラクターの魅力。

この点に関しては、

どの伊坂さん作品にも共通して言えることとは思いますが。

 

どのキャラクターもまあ、クセが強い。

個性という個性が突き抜けてしまっている人々のオンパレード。

でもそんなキャラクター達の

発言や行動、佇まいが、

もうただただ面白くて、かっこよくて、魅力的。

どのキャラクターも、

飄々としているけれど、

自分だけの軸をがっちり持っていて、

誰にどんなこと言われても、曲げない、そういうスタンスの人がほとんど。

 

で、その軸を辿っていくと、

どれも愛に通じていたりするのです。

その愛の対象は、自分へだったり、誰かへだったり、地球だったり、

人それぞれだけれど。

 

一目見てすぐにはわからないところで、

青臭いとも取れるようなことを、

信じて、貫いていく。

そんなところが最高に素敵だと、

そう思いませんか??????

 

この作品を通して、伊坂さんが、

人や地球の可能性を

問いかけているように、

祈っているように、

確認しているように、

そう感じます。

 

、、、はい。

好きなところしかないです。

 

そんな素敵な素敵な伊坂ワールドが全開な作品がこの本です。

 

この世界観に、

定期的に頭からザーッと浸りたくなります。

だいすきな本のレビューをいたしました。